駐在員への心の配慮
2016.03.28
その他(日々のニュースや日常)
この時期、3月4月は出会いと別れの時期です。昨日は日本に帰国される2家族の合同送別会的なプールサイド飲み会でした。基本的に海外に住んでいると「自分が送別されるまではひたすら誰かを見送り続ける」ということになり仕方ありませんが寂しいもんです。
自分の場合、仕事などで関わりのある方は「自分の意思でシンガポールで仕事している系」の現地採用や現地起業の方ばかりなので、会社人事、つまり自分の意思ではないところで期間限定でシンガポールで働くいわゆる駐在員の方々と知り合う機会がほとんどないのですが、自分じゃないところから発生するお付き合いの場合はそうではない場合も多いわけで、あらためて「シンガポールで働いている日本人の大半は駐在員」だということを認識しました。
日本帰国を命じられる状況は人それぞれですが、何の前触れもなく「来月、日本へ帰国せよ」と命令されることもあり、しかも後任も決まっておらず今までやってきた情報収集や人脈の引継ぎなどもなされず、「俺、なんのためにこの数年間やってたの?」と思うような状況も多いようです。しかも、シンガポールでは家賃50万円150㎡のラグジュアリーコンドに会社経費で住み、日本へ帰任後は家賃10-15万円の60㎡の日本のマンションに引っ越しという急転直下の生活スタイルに、せっかく英語中国語も板についてきた子供の言葉も日本語オンリーに逆戻り。
そりゃあ会社への不信感も募って、日本への帰任直後に転職しちゃう人や、退社してシンガポールで起業しちゃう人なんかも多いわけですよ。シンガポールに駐在員を送り込んでいる日系企業はもっと駐在員やご家族への心の配慮をした方がいいと思います。個人的にはそもそも駐在員待遇って意味不明だろとか思いますが、それを与える以上はその反動への配慮はしてあげなければなりません。結局会社への不利益として跳ね返りますから。