そんなに華やかなものではないです海外独立起業
2016.01.31
ビジネス会計人
人間、たまには強気になったり弱気になったりしますし、冷静になるとなんでそんなことやってんだと思うこともあります。
周りから、特に日本国内の同業者の方々からみると、華やかでしょうし、妙に珍しがられてちやほやされる「海外独立起業」ですが、そんなに華やかなものでも、儲かるものでも、そして必ずしも合理的に正しい行動というわけでもありません。
シンガポール特有かもしれませんが、東京港区に比べて家賃は2倍、子供の学費も日本の私立の2倍払い、食費もざっとならして1.5倍、日本の国民健康保険もないので体調が悪くて病院に行くと1万円近くかかり、大きな病気をした時は、ただでさえ高いシンガポールの治療代(目安:骨折入院込み100万円、親不知抜くのに10万円)がフル自腹で、いい保険も今のところ知りません(民間の保険会社が損する保険商品を出すわけがないので当然)。あ、入院代とか大きなもののみカバーするいい保険あったら教えてください。
それでいて我々外国人にとってはビザの問題もあり、社員だけでなく、自分のビザの更新もヒヤヒヤしますし、ローカルを雇っていないと色々と不便や不都合もあります。
銀座(東京)や梅田(大阪)にいけば丸二日は買い物につぎ込めるぐらいのまあまあ買い物好きの私ですが、シンガポールでは外に出掛けても欲しいものは見つけられません。
日本には甘さ控えめで見た目もゴージャスな美味しいスイーツが溢れ、インターネットショッピングでなんでも買えて、5,000円も出せば美味しい食事に美味しいお酒、そして日本語も通じる笑顔の店員さんのサービスを受けることができ、そして四季がありファッションも楽しめる。郵便物はきっちり時間通りに届き、電車は3分遅延でも大騒ぎというほどの正確さ。
日本を離れると、自分の母国がそんなに快適な国だったんだと気付くわけですが、
そんな超楽しい国ニッポンの生活を捨ててでも手に入れたい環境がこの国にはあるわけです。
ポジショントークでシンガポールをもてはやす内容の記事や表現、映像や画像が多いですが、日本人が外国に住んだって基本的に不便でいいことないです。
日本がまだ豊かな現時点では。