11月になりましたね。今月は法人税申告の期限です。シンガポールでは、日本のように決算日の後2か月とか、そういった個別企業の決算日ごとに法人税申告期限が決まるわけではなく、全てのシンガポール法人に一律で同じ法人税申告期限が適用となります。
　

 
　
より具体的にいいますと、今月末に法人税申告期限が到来するのは、「2014年1月から2014年12月の間に到来した決算日」の法人税申告となります。2014年3月期決算や2014年12月期決算などの法人税申告期限が2015年11月ということですね。ちなみにこの2015年11月に法人税申告期限がやってくる年度のことをシンガポールの税務用語でYA2015（Year of Assessment：日本語で賦課年度と言ったりします）といいます。Have you already done Corporate Income Tax Return for YA2015?みたいな使われ方をします。

ただし、決算日後3か月以内に見積申告（ECI：Estimated Chargeable Income）、それからそれに基づいた見積納付が必要となりますので、実際のスケジュールとしては、例えば2014年3月期決算ですと、

①2014年3月決算→②2014年6月見積申告（ECI）→③税務署から課税通知（NOA：Notice of Assessment）が送付される→④課税通知から1か月以内に見積納税→⑤2015年11月に正式な法人税申告→⑥税務署から最終の課税通知→⑦課税通知から1か月以内に納税（最終課税額が見積納税額より大きい場合の差額）

ということになります。

シンガポール法人を傘下に持つ日本の親会社の方々には是非知っておいていただきたいんですが、上記スケジュールからもお分かりの通り「決算日から法人税申告まで、めっちゃ時間がある」わけです。例えば1月決算の会社ですと、2014年1月決算の法人税申告が今月（2015年11月末）となり、決算日後、なんと22か月も時間があることになります。

ちなみに11月末申告期限というのは、紙で申告する場合ですので、電子申告の場合の期限は12月15日になります。

【参考：シンガポールの法人税率】

【参考：法人税見積申告（ECI: Estimated Chargeable Income）】

【参考：法人税申告書Form C/Form C-S】

【参考：法人税申告でよくある間違い】