シンガポールの小学校卒業試験
2015.10.19
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教育熱の高まるシンガポールでは、小学校卒業試験「Primary School Leaving Examination (PSLE) 」というのがあり、この試験の結果でその後の中学・高校の受けられる教育水準の全てが決まると言われるほど重要視されています。
多くのインターナショナルスクールが「クリエイティブさやコミュニケーション重視で、子供の良いところを伸ばす」的な、いわゆる自由奔放型であることが多いのに対し、シンガポールの公立校はいわゆる「詰込み型」の教育といわれることがあります。考える力をつけるというよりは知識をつける暗記型の教育です。
その詰込み型教育の成果を発揮するのがこれまでのPSLEだったわけですが、イノベーティブ人材の輩出を奨励しているシンガポール政府は、この詰込み型の教育社会を修正して「考える力」を重視するようになってきました。
従来、PSLEの成績優秀者を公表してきましたが、それにとらわれて詰込みを煽る両親をクールダウンさせるために成績優秀者の公表は廃止。先日行われた2015年PSLEの算数の試験では、下記のような従来になかったタイプの問題が出されて物議を醸しました。
問題:
8枚の1ドルコインがあります。
さて合計の質量は
6g? 60g? 600g? 6kg?
というもの。
親の反応は様々。
「それ算数のテストじゃないやん!IQのテストやん!」
という反応や
「日々の暮らしに連動した素晴らしい良問だね!」
という反応も。
国の将来は子供にかかってますし、子供の将来は教育にかかってますから、とにかく教育は国としても家庭としてもトッププライオリティであります。