WAOJE世界大会
2017.09.05
ビジネス会計人
バンコクで行われたWAOJE世界大会に6年連続6回目の参加をしてきまして、今シンガポールに戻りました。
海外で起業している日本人の集い&学びの場、ということで、著名人達の講演や勉強会、交流の場がセットになっている毎年恒例の会です。
今さら誰かの講演会を聞くってのもなんだかなあとか思いながら、いざ聞いてみると毎回大きなヒントを持ち帰る講演会ですが、特に我々のような事業主、経営者は、単に関心するだけでは意味がありませんので、他業界の知見、先進事例を咀嚼し、いかに自社に応用して実行するか、そういった視点でそれぞれ振り返ってみたいと思います。
全体を通したキーワードは、
「古い時代のツクリカタ、新しい時代のトドケカタ」
といった感じでしょうか。
<森川亮さん>
元LINE代表。
自分に関係ありそうなところとして特に印象に残ったのは
「成功している経営者はみんな嫌な奴で嫌われ者」
話の中にあった、全社員の給与を一斉に見直して、「将来価値のある人材、変化に対応できる社員に再配分」を断行した結果、社員の3分の1が辞めていったもののイノベーションを生む体制に大きくシフトした、という話は強烈で、経営者たるもの、会社としてやるべきことを実行する行動力と精神的タフさというのは重要だなと感じました。
<佐々木恵一さん>
ベストセラー「伝え方が9割」の著者&本業コピーライター。
お話をお聞きする前は、伝え方が9割、というタイトルからして、「そうそう。でもそれ以上に何を話すんでしょうねー。」ぐらいに思ってたわけですが、いざ内容を聞いてみると、その「伝え方」を分析し、技術として体系化したところはとても興味深かったです。お客様との会話、弊社メンバーとの会話、家族との会話、その他全ての生活に意識して取り入れると色々と大きく変わるだろうなと思うので、意識して会話テクニックをデスクまわりに張り付けてみようかと思います。
マクドナルドの定員のエピソードもなかなかグッとくるものがありました。会話テクニックを組織として文字化、浸透させれば、会社全体が負けない組織になる。ここは是非、ウチ流にアレンジして体系化&文字化すべきだなと思いました。
<西野亮廣さん>
お笑い芸人&絵本作家。
強烈でした。一言でいうと、超一流の理論派ビジネスパーソンでイノベーターでした。
我々も、そもそも会計って何のためにあるのか、我々のようなサービス業者が何故存在していて、本質的にはどこでお金を頂戴していて、この時代に沿った新しい商道としてどのようなビジネスをデザインし向かっていくのか、ツクリカタからツカワレカタ、ウラレカタまでを再考しなければならないと感じました。同時に、そのための時間作りというのも我々経営者には必要です。
クラウドファンディングや炎上商法などがフォーカスされがちな方ですが、彼にとってこれらは単に、ビジネスパーソンとして考え抜いた無数の引き出しの一つずつに過ぎない、と思いました。我々ももっと、一つのことを多角的に、かつoutside the boxで「考え抜く」チカラを身に付けなければなりません。
「本当はいい人なのにあえてネット炎上をさせているのは何故か?」
と彼に聞いてみました。
回答の一つとして、理論的にまともなことを「綺麗に」意見するのではなく、スパイスを加えてあえて賛否両論化を狙うというバズらせ方があります、という話は、しっくりきたものの、我々のようなサービスを提供する事業では(過去の経験から)逆に致命傷になり得ますので、ウチ流にさらに昇華させた方法を「考え抜く」こととします。例えば、スナチャのような時限つき投稿は一つの解決手段になりそうな気もしますが、届けたくないところにどうしても届いてしまう、という意味では完全ではないこと、それからコンテンツが溜まらないという問題を考えると、時間効率が合わないという点に対する解決策は考え抜かなければなりません。
お客様を作り手に巻き込む、という手法は事前に知っていましたが、お客様のコストセンターのみに留まらない、一歩先の付加価値を永続的かつ自発的に提供していくためには、お客様の巻き込みだけではなく、もう一つ巻き込まなければならない重要ファクターがあるなと再確認しました。
<羽根拓也さん>
アクティブラーニング羽根さん。
コラボレーションの重要性と拡張性を再認識しました。イマドキの表現を使うと、「レバレッジを利かす」という感じでしょうか。わらしべ長者のストーリーや実例から、コラボの重要性を見出すというお話でしたが、「タイミングの重要性」も見逃せない要素だなと思いました。相手にとって価値のあるタイミングというのがあり、タイミングを見極めてコラボを仕掛けるのが重要だと理解しました。
我々の業界、コラボというと、「セミナー共同開催」というのがパッと思いつく普通のコラボですが、もっととびきりのコラボを適切なタイミングでリリースすべく、考え抜こうと思います。