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監査人変更

2015.07.08

シンガポール諸制度(会計、セクレタリー等

世界一の航空会社として名高いシンガポール航空が、2016年3月期からEYからKPMGに監査人を変更する模様。EYは43年間、シンガポール航空の監査人を務めましたが、コーポレートガバナンスの一環として監査人をKPMGに変更します。

 

 

いわゆるエンゲージメントパートナー(監査報告書のサインをするパートナー)の連続関与期間は最長5年で、その後2年間は関与期間を外さなければなりませんが、EYのEパートナーの交代時期を機に監査法人ごと変更するようです。

 

解説しますと、監査法人と監査される会社(クライアント)との馴れ合いの関係というのは昔から問題視されていまして、要するに会社の株主に代わって会社の決算をチェックしている監査法人が、監査される側の会社と仲良しになってしまうと不適切な会計処理もダメと言いにくくなってしまうため、いわゆる「監査人の独立性」というのは確保しなければなりません( ̄ー ̄)

 

今回の監査人変更のキッカケとなった連続関与期間のルールも、同じ会計士が長期間監査を担当して「仲良し監査」となってしまうのを防止するため、定期的に監査担当パートナーを変更しなければならないというルールになっているわけですね(^^)

 

ちなみに監査する人のことを監査法人と言ったり監査人といったりしますが、監査するのは公認会計士個人のこともあれば監査法人のこともありますので、会計士個人契約の場合も監査法人契約の場合も含めた総称を使う場合は「監査人」、監査をするための登記された法人を指す場合は「監査法人」といいます。監査法人も含む大きい概念なので常に監査人といった方が便利なところ、わざわざ監査法人といわれることもよくありますが、いわゆるBIG4監査法人や上場会社など、社会的に影響が大きい監査を意識する場合や、会計士の勤務先という意味で使われる場合は監査「法人」と意識して使うことが多いような気がします。

 

元記事こちら

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