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PICキャッシュペイアウト40%への減額効果

2016.08.25

シンガポールの税金(法人税、GST、個人所得税、優遇税制など)

最近、お客様からご相談を受けたんですが、PICってあるじゃないですか。生産性向上のためにパソコン買ったりセルフ注文器買ったり研修したりすると60%の補助金をシンガポール政府からもらえるやつ。

 

以前、この場所でも2,3度お伝えしたと思うのですが、8月1日から40%に減額されたんですよ。理由は「60%補助金が社会の自動化、効率化など、生産性向上に必ずしも役立っていない」という批判を受けたから。60%というのはかなり大きかったため、それを狙って悪巧みする人も増えましたし、結局供給者側が価格乗せて儲かるだけであんまり社会的に意味ないんじゃね?という批判もあって。

 

 

で、今日のポイントなんですが、これが意味する重要な点があるんですよ。

 

 

これまで、60%補助金と400%損金算入との選択だったんですが、金額的にどっちがトクというのはそんなに大きな違いがなかったんですね。法人税率17%で計算するとほんのちょっとだけ400%損金算入がおトクな程度で、だったら2年後とかの節税効果よりは今のキャッシュ採るよね、ということで、60%補助金の時代はほぼ全員が60%補助金を選択していたわけです。ローカル3人雇用が条件ですが。

 

 

ところがこの60%補助金が40%に減額されたため、両者で結構大きな違いがでるようになりました。単純計算で100万円の機器を買ったとして、40%補助金だと40万円の補助金、400%損金算入だと68万円の節税効果。1,000万円の投資だと実に400万円と680万円の差が出るようになりました。

 

 

ですので、60%補助金が40%に減額された結果、実務として一番大きいのは、

 

 

 
「儲かっている会社(=納税している会社)であれば、補助金ではなく損金算入を採った方が、かなりオトクになった。」

 

 

ということになります。補助金が大きく不利になったというのが正確な表現ですが。

 


また、40%補助金の申請は都度都度しなければなりませんが、400%損金算入は法人税申告の際にまとめてできるので、我々のような業者の報酬や社内でやるなら社内の労働コストを考えても400%補助金の方がかなり有利ということになります。

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