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香港のワインはサンクコスト

2018.09.19

その他(日々のニュースや日常)

みなさんサンクコストってご存知ですか?
 
会計業界や経営学的には比較的常識なのですが、要するに「過去にもうすでに発生して取り返すことのできないコストなので、これからの意思決定をする場合には一切考慮してはいけないもの」です。
 
つまり、意思決定はGOサインを出した時に発生するコストと、GOサインで得られるリターンを考慮してGOサインを出すか否かを決めるべき、で、過去の取り戻せないコストは(GOかどうかに関わらず取り返せないので)意思決定の材料にしてはいけない、というものです。
 
先週、香港に出張した時に非常に良い例を体験しましたのでご紹介します。
 
 
香港はシンガポールに比べて(多くは酒税がゼロとのことで)お酒が安いようで、シンガポールから香港に出張にいったらお酒を買ってシンガポールに帰ろうと思っていました。しかし、何の気の迷いか、普通にスーパーでワインを買って、空港まで持っていて、手荷物でゲートへ持ちこもうとしたところ、なんと、手荷物検査で引っかかってしまいました(>_<) 普通に考えれば水ですら100mlでアウトなところ、いつもお酒は預け入れ荷物(スーツケース)に入れて預けるので、すっかり勘違いをしていたというのを言い訳にさせてください。汗
 
ちなみに、シンガポールより安いということで、いつも買うような安ワインではなく、ちょっと高級ワイン(の方が差額が大きいので)、約6,000円のワインを買いました。
 
 
で、手荷物検査で言われたのが、
 
 
「手荷物では持ちこめないので香港からシンガポールに
郵送しなさい。郵送代は約3,000円です。」
 
 
と。
 
 
さて、6,000円のワインを3,000円の郵送料を追加で払って郵送するか否か?
 
 
どうでしょう?
 
 
会計士の端くれの私は即座に思いつきました。
 
 
「あ、これ、サンクコストやん」
 
 
そう。すでに支払った6,000円はサンクコストなので、今から3,000円で郵送するか否かの意思決定には関わりがないんです。
 
つまり、
 
 
「3,000円払えば6,000円のワインをゲットできる。」
 
 
というシンプルな状況といえます。
3,000円払わなければ没収、3,000円払えばワインゲット、と言った方が分かり易いでしょうか。
 
 
このワイン6,000円を、サンクコスト、といいます。
 
 
絶対に真似してはいけませんが、参考になれば幸いです。泣

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