公認会計士と会計士とUSCPA
2016.01.10
ビジネス会計人
たまに「会計士って公認会計士と違うんですか?」と聞かれることがあります。
結論としては同じです。「公認」とつけるのがちょっと長ったらしいときに会計士と言ったり、「公認会計士」というのは国家資格自体や仰々しい敷居の高い職業を連想させるので、公認会計士ではあるけれども単に特定の人(「萱場さんってあの会計士の人ですか?」みたいな使い方)を指すときにあえて会計士と言ったりしますが基本的に公認会計士ではない人を会計士と呼ぶことはないですし、同じ意味です。
一方で、米国公認会計士(USCPA)のことを会計士と呼ぶことが極まれにありますが、一般的に日本の会計業界の中で、もっというと我々のような日本の公認会計士が、他国の公認会計士、特に米国の公認会計士のことを「公認」会計士と呼ぶことは絶対にありません。日本人が日本語で「公認」会計士というと通常、「日本の」公認会計士のことを指します。
ただ、確かに和訳としてはUSCPA(US Certified Public Accountant)も米国公認会計士なので、公認会計士と呼んでも間違ってはいないし、むしろ全くもって正しいので、USCPAの方々は自分達のことを「公認会計士」と呼ぶことがあります。
しかし我々日本の公認会計士はいつも、「日本人が公認会計士っていうと普通、日本の公認会計士のことを指すし、あなたも会計業界の人であればそれを分かっているはずで、それなのにUSCPAである自分のことを公認会計士と呼ぶのって、ふーん、、、、。」と実は内心思ってます。誰も言いませんがこれは99%の日本の公認会計士がそう思ってまして、我々日本の公認会計士は米国の公認会計士のことを必ず「USCPA」と呼ぶか、「アメリカの会計士」とか呼びます。
理由はもちろん、
USCPAよりも日本の公認会計士試験の方が圧倒的に難しい(らしい)
からです。
なので、そういう状況を知らない人が、「Aさんってアメリカの公認会計士なんだって。公認会計士というだけでも凄いのに、アメリカの公認会計士って、、、Aさんってスーパーマンじゃん凄すぎ!!」みたいなことを聞くとすかさず、
「いや、アメリカの会計士って英語ができれば誰でもとれるから。」
とか、
B社のUSCPAのCさんのことを誰かが「B社の公認会計士のCさんが・・・」と言っているのを聞くと、すかさず、
「え?Cさんって日本の会計士なんですか?」
というしょうもないつっこみをして逆説的に自分の優位性を強調してしまう、
それが、
現場からは以上です。