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JETROの地域統括機能に関する調査

2016.01.11

その他(日々のニュースや日常)

今朝のローカル新聞「Business Times」にJETROの調査「第4回在シンガポール日系企業の地域統括機能に関するアンケート調査」の調査結果が掲載されていたので、JETROの調査資料を拝見してみました。現地の新聞に日系企業のアンケート調査が掲載されるなんてありがたいことです。

 
 
回答数はシンガポールの日系企業185社。

 

 

A) 地域統括機能を持っている企業:48.6%
B) Aのうち地域統括機能を強化すると回答した企業:51.1%
C) Aのうち、地域統括機能が経営面で期待通りもしくは期待以上と感じている企業:72.3%
D) 懸念材料:人件費高い、オフィス賃料高い、ビザが出ない

 

 

A、つまり地域統括機能を持っている企業の9割以上は売上10億円超の企業グループで、3分の1は1000億円以上の大企業グループということですので、(地域統括機能を持っていない企業の規模が分からないのでなんともいえませんが)地域統括機能をわざわざ設置するほどの規模があってこその統括ともいえそうです。

 

 

統括している地域としては、ASEANはもちろんですがインドを含むのが約3分の2、オセアニアを含むのも半数近くとなる模様。中国や韓国、中東などはそれぞれ香港や欧州に統括機能を有していることが多く、シンガポール統括に含める企業はあまり多くない(10-20%)ようです。

 


シンガポールの地域統括機能の財源としては、日本の親会社や統括している他国のグループ会社からのロイヤルティやマネジメントフィー、それから配当による収入がほとんどとのことで、基本的にはシンガポール単体でみるとコストセンターであるといえそうです。

 

 

地域統括機能を有するシンガポール法人の現地法人社長は、日本の本社では「部長もしくは執行役員級」の人材が約85%。次世代のエース級をシンガポールに投入し、本社からの権限委譲を進めて現地でバシバシ意思決定しているところが地域統括として成功していそうです。

 


地域統括機能の設置目的としては、一言でまとめると、「周辺地域へのアクセスが容易なので地域の経営管理がし易い」ということかと思います。税制や金融効率といった飛び道具的なことよりは、日帰りでインドネシア子会社の管理状況をチェックしに行ったり、マレーシアの小売店舗の状況を見に行ったり、タイやベトナムの現地社長をシンガポールに集めてASEAN地域の経営会議をしたりとか、そういう物理的にASEANの中心に位置して交通の便もよいことが実は重要であるということかと思います。

 

 

5年前に比べて、販売・マーケ、人事、物流、技術といった経営の下流ともいえる部分から、経営企画などのより経営上層部分の統括機能にシフトしているといえそうです。優秀な人材は多いもののこれだけコストの高いシンガポールでコストセンターとして成り立たせるためにはコンパクトで高度な経営機能に限定した方がよい、ということなのかもしれません。

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