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メイドにみる多民族国家シンガポール

2015.12.06

その他(日々のニュースや日常)

シンガポールの人口は約550万人。そのうち3分の1以上(永住権保持者含む)が外国人で、その中には20万人以上の家事手伝い業、いわゆるメイドがいます。我が家にもフィリピン人メイドが居ますが、メイドを雇用する場合、健康診断受けるのが必須だったり、メイド税を払ったり、仕事の手伝いはさせてはいけない、週に1日は休みを与えなければいけないなど、労使ともに多くの厳格なルールが課せられます。
 
 
そのうちの一つが、

 

 

 

「妊娠・出産してはいけない。」

 

 

 

です。シンガポール人や永住権保持者と結婚して妊娠する以外の場合の妊娠は、メイドがシンガポールで滞在できるビザが失効し、母国に帰されます。趣旨はもちろん「低所得者をシンガポールに増やさない」ことでしょう。

 

 

 

 

メイドの給料は一般的に月額日本円で5万円前後ぐらいですが、衣食住が全て雇用主負担で5万円は全て可処分所得となり、身の危険もないということもあって、彼女たちにとってはとても高待遇の職。失うわけにはいきません。なので、妊娠してしまったメイドはそれを隠すために信じられない行動に出ることが多いとのこと。先日、妊娠してしまったインドネシア人メイドが、妊娠を隠すため、未熟なままの胎児を死産。そのままタンスに死産した胎児を隠していたという事件がありました。

 

 

 

我が家のメイドが仲良しの同じコンドのメイドは、ベランダに住んでいて部屋の中には仕事がないと入れません。ベッドもなく雇用主の子供部屋の固い床で寝ているメイドもいると聞きます。田舎の方にあるファミリービジネスだと、メイドだと思われる女性が主人の仕事の手伝いもしている光景も見かけます。

 

 

 

シンガポールは多種多様な人が暮らしています。バブリーで華やかな面もあれば、地味なローカルの生活、それからこういった低所得外国人が住む制限された生活もここにはあり、そういう多面性を認識しながらこの国を見るとまたちょっと違った景色が見えてきますね。

 

元記事こちら

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