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ミニマムタックス

最終更新日:2026年5月12日

公認会計士 萱場 玄

ミニマムタックスは日本のいわゆる超富裕層の追加所得税をいいます(OECD主導の大企業向けの追加課税「グローバルミニマムタックス」と混同しがちですが異なります)。2025年と2027年からそれぞれ課税が強化されました。

制度の概要と対象者

ミニマムタックスは、「金融所得が大きいほど実効税率が低くなる」という富裕層優遇税制への批判を受けて導入されたもので、日本における納税者の税負担が、国が定める一定ライン(最低基準税額)を下回る場合に追加で所得税を課す日本の制度となります。2025年に導入されましたが、2027年から対象者を拡大しつつ追加税率を引き上げる形で広く強く増税がされることとなりました。

2025年、2026年のミニマムタックス

以下の算式で計算される追加納税額がある場合、当該税額が課税されます。

(合計所得金額 – 3.3億円)× 22.5% – 基準所得税額(ミニマムタックスを適用しない場合の通常の所得税額) = 追加納税額

要は、税率の低い金融所得などの所得が大きい場合に22.5%の最低税率を課税するもので、およそ10億円の金融所得がある場合に対象となることが多いといえます。

巨額の株式譲渡益を得た場合、2024年に比べてキャピタルゲイン課税が追加で7.5%課税されることになった、と言っても差し支えないでしょう。100億円のキャピタルゲインだと約7.5億円の追加課税となる計算です。

2027年からの新制度

上記のとおり、2026年12月までは上記の制度が適用されますが、2027年以降は以下の通り、対象者の拡大と税率の引き上げが行われます。

(合計所得金額 – 1.65億円)× 30% – 基準所得税額(ミニマムタックスを適用しない場合の通常の所得税額) = 追加納税額

要は、税率の低い金融所得などの所得が大きい場合に30%の最低税率を課税するもので、およそ3.3億円の金融所得がある場合に対象となることが多いといえます。

巨額の株式譲渡益を得た場合、2024年に比べてキャピタルゲイン課税が追加で15%、2026年(2025年も同様)に比べて追加で7.5%課税されることになった、と言っても差し支えないでしょう。100億円のキャピタルゲインだと2024年に比べて約15億円、2026年に比べて約7.5億円の追加課税となる計算です。

想定されるケース(例)

・3.3億円以上のキャピタルゲインが想定される株式譲渡(M&Aなど)

・含み益が3.3億円以上の株式等を保有している日本居住者の海外移住(出国税)

・3.3億円以上のキャピタルゲインが想定される不動産の売却

(注)上記取り扱いは出稿時点のもので最新実務と異なる場合があります。

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