欠損金の繰戻還付(Loss Carry-Back Relief)
最終更新日:2026年5月8日
公認会計士 萱場 玄
通常、税務上の減価償却費(Capital Allowances)や欠損金(Trade Losses)は、翌年度以降に繰り越して将来の利益と相殺します(繰越控除)。これに対し「繰戻還付」は、当年度の損失を前年度の利益(課税所得)と相殺し、既に納付した税金の還付を受けることができる制度です。
企業のキャッシュフローを改善することを目的としています。
制度の主な特徴
- 繰戻期間: 原則として、当該賦課年度(YA: Year of Assessment)の直前1年間の利益と相殺可能
- 控除の対象: 当年度の税務上の(未使用の)減価償却費(CA: Capital Allowance)および欠損金
- 控除限度額: 繰戻しできる金額の上限はS$100,000
- 相殺の順序: 1) 当年度の税務上の(未使用の)減価償却費(CA)2) 当年度の欠損金
- 手続: 自動的に適用されるものではなく、納税者が自らForm Cで申告する必要あり
適用要件
繰越欠損金の繰越などと同様に、以下のテストをクリアする必要があります。
- 主要株主テスト (Shareholding Test)
- 主要事業テスト (Same Business Test): 減価償却費(CA)を繰戻す場合
(注)上記取り扱いは出稿時点のもので最新実務と異なる場合があります。