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シンガポールの公立校で掃除が日課に

2016.02.27

その他(日々のニュースや日常)

シンガポールは「価値の高い人は価値の低い労働をしない」という意識が高いのか、単に理屈っぽいのかワガママなのか分かりませんが、新興国からの出稼ぎ労働者の受け入れも相まって「自分で掃除をしない」というのが一般的(らしい)です。

 
 
家では住み込みメイドが掃除をするし、学校でも新興国からきた低賃金労働者が掃除をするので、掃除の仕方を知らない、例えば雑巾を絞ったことのないシンガポール人もいると聞きます。

 


そんな中、政府の方針により、シンガポール公立の小、中、高校で「生徒が教室と廊下を毎日掃除する」というのが年内に開始されるようです。自分のことは自分でするという意識の徹底と、自立した生活習慣を身に着けさせるということで導入されるようですが、反発するシンガポール人もいて結構話題になってます。

 

 

実際には毎日の掃除を日課にしている学校もいくつかあるものの、富裕層を中心に一部の家庭では、冒頭の「価値の高い人は価値の低い労働をしない」をポリシーというか、常識として染みついている人も多く、「子供に掃除をやらせるなんて、なんてことザマスか!」という拒絶反応を起こす親もいるようです。

 

 

思えば、シンガポールも20年ほど前はバリバリの新興国だったわけですが、そういった新興国を中心に、日本に比べると「富が偏る」という現象が顕著です。アジアでは華僑が中心だと思いますが、シンガポール以外の東南アジアだと、マーケットが大きいこともあってこのピラミッド構造はさらに顕著でしょう。富の再分配をしない「相続税ゼロ」というのも助長しているといえます。

 

 

私も含めて日本生まれ日本育ちの日本人からすると、「掃除をする」というのが当たり前というか、教育として当然、みたいな価値観があるわけですが、ところ変われば社会構造も価値観も変わりますので、「掃除なんて価値の低いことは学ぶ必要なし。アウトソースでよし。」という価値観も存在し、否定する必要も自分の価値観を押し付けることもできないわけで、価値観というのは絶対的なものは存在しないのではないかと最近思ったりするわけであります。

 

元記事こちら

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