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東芝事件と会計士の幸せ

2015.07.23

ビジネス会計人

おはようございます。
「公認会計士協会 東芝担当監査法人を調査」というニュースに関するニュースピックスへのコメントが思いのほか好評なので、転載させていただきたいと思います。

 

しかし、人によって「自分が発信したい情報」と「人々がその人に期待する情報」とのギャップがあると思うんですが、自分も日々こうやって発信しているものの、実は会計士らしい意見を期待されているのかなあと思ったり、複雑な思いでありますw

 

ーー以下抜粋ーー
会社が決算を修正するのが唯一の解決手段だっただろう。
どデカイ社会的影響の引き金を引くことになる「不適正意見」なんて、監査法人に出せっこない。新日を責めても仕方がない。どこの監査法人でもそうだろう。

 

なんとか会社と話し合って、説得して説得して、それでも会社が修正しなかったら監査法人は打つ手なし、というのが実態だろう。不適正意見出せないのだから。

 

監査法人内で不適正意見出そうかという話が持ち上がったとしても、政治的、監査ビジネス的、担当者インセンティブ的にも適正意見に落ち着くだろう。

 

担当パートナーも、「会社に決算修正させられず上手く案件をまとめられないダメパートナー扱い」されることも避けたいし、だったらもう目を瞑って適正意見出しとくか、と。

 

 

監査の限界。

 

せめて、プールした監査報酬基金から間接的に報酬貰うようにして、被監査会社から直接報酬もらわないようにした方がいい。
ーー抜粋終わりーー

 

ま、そういうことです。
クライアントの担当パートナーの会計士(エンゲージメントパートナーとか呼ぶ)よりも偉い監査法人のトップ会計士からは、「会社とモメルと監査契約切られるぞ!」とか、「みんな大なり小なりそういう問題を抱えて走ってるんだ。何故キミ(担当P)はいい落としどころを見つけられないのか?」とか。クライアントからは「去年まではこの処理認めてたじゃないですか!」という有難いキラーワードを頂戴したり(監査あるあるw)とまあ、八方塞がりになるわけです担当パートナーは。打つ手なしといいますか。。。

 

しかしまあ、今回のような大きい問題に発展してみると、やはり本来すべき仕事である不適正意見を出すべきだったとか、監査法人のお偉いさんを総動員してなにがなんでも会社に修正させるべきだったとか、事後的には本人達も客観的に色々とアイデアがでるんでしょうけど、大ごとになるなんて実感できない日々の監査オペレーションで、一つのクライアントに対してそんな大それた扱いにすることなんてできないでしょうね。自由に監査意見が出せるように監査制度そのものを変えた方がいいのかもしれません。

 

ところで最近、「人間が患う病気」の多くはストレスからくるものなのではないかと思ってまして、ストレスさえなければ健康で長生きして人生楽しい、つまり、日々の生活においてトッププライオリティにもってくるべきなのは「いかにストレスフリーで過ごすか」なのではないかと感じています。よく言われる話、監査はとてもストレスの高い仕事でそれは経験上、事実だと思いますが、会計士も一人の人間ですから、ストレスを感じないような働き方というのをもっと模索して、もっと人並みに幸せな人生を歩んでもよいと思います。

 

東芝事件を受けて、「会計士ももっと幸せになるべきだ!」とあらためて強く思いました。会計士の皆さん、人生一回きりですから楽しんで生きていきましょう(^^)

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