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外国人のビザがさらに厳格化

2015.07.16

ビザ(EP等)など労務関連

先週の日本出張でも「シンガポールってビザ取りにくいんですよね?」という話題が何度もありましたが、MOMが外国人へのビザ発行をさらに厳格化させるようです。

 

ただ、MOMとしては「外国人ビザ厳格化」ではなく「シンガポール人雇用の促進」という言い方ですが、我々日系企業にも影響がありそうな内容を抜粋してみました。対象は基本的にPME(専門家や管理職)です。

 

①Fair Consideration Framework (FCF)を強化。Jobs Bankへの求人情報掲載時に給与のレンジの記載を2015年10月1日から義務化。

 

②業界平均のシンガポール人雇用率を下回る企業は調査対象に。シンガポール人からの応募数やシンガポール人面接の有無、企業の現状のシンガポール人PMEの配置など、シンガポール人の雇用に関する状況をMOMが調査(おそらく新規EP申請時とEP更新時の話)。

 

③年齢40歳以上で6か月以上求職中のシンガポール人を雇用すると各種補助金を給付。月給4,000ドル以上で雇用する場合に10~40%(上限$700~$2,800)の補助金。

 

④EP等のビザを審査する際に、これまで学歴、経験と給与を形式的に総合判定していたところ、Degree mill(実態がなくても発行されるペーパー学位)の選別や職歴の関連性など、より実態を重視する審査へ。

 

⑤月給4,500ドル以上で雇用法適用対象外の従業員と雇用主の給与に関する争いについての調停手続きを確保
ここ数年、強化が続くシンガポール人雇用促進策ですが、これだけ立て続けに強化策を導入しているにもかかわらずさらに強化せざるを得ない状況からすると、「シンガポール人はやっぱ使えないんだ」と思わざるを得ませんが、皆さんどうですか?

 

おそらくシンガポールが考えていることは、今、経済的に余裕があるうちに、世界経済におけるそのポジションが強いうちに、世界経済に依存するハブ経済たる自国経済が次のファイナンシャルクライシスで停滞する前に、優秀な外国人が流入している間に、自国の民間人を成長させなければ長期永続的な成長はないと考えているのでしょう。立て続けに導入される施策に、必死さが表れてますよね。

 

いかに反論があろうが、こういった長期ビジョンを実現させるために短期の策を有無をいわさず導入してくるシンガポール。自分は日本大好きなのでシンガポールに生まれたらよかったとは思いませんが、こういうトップを持つ国民は純粋に羨ましいですね。。。どこかの競技場の財源捻出のために新税導入とか、富裕層増税とか(ry

 

 

元記事こちら

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