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株式上場に変わる株式流動化

2016.09.23

ビジネス会計人

「上場ゴール」という言葉をご存じですか?
要するに、ベンチャー企業が株式上場したものの、上場後の業績はさっぱりで、株価も上場した時の株価が最高で上場後はどんどん株価が下がり、全体でみると創業者が自分の株式を売却して現金化するための上場、といった、「株主が株式を現金化するため(だけ)の上場」という、とてもネガティブな意味合いの言葉です。

 

本来は資金調達の多様化とか、会社の知名度・信頼度を上げるために株式上場する、といったのが正当な目的と言われますが、上場ゴールって個人的には仕方ないと思うんですよね。だってせっかくリスクとって起業して、もしくは出資して、会社が大きく成長し価値も上がったのに、個人におカネが入ってこないじゃないですか上場しないと。

 

 

M&A、つまり株式を売却してどこかの子会社になるという手段ももちろんありますが、買主の上場株と交換して親会社の業績にコミットするぐらいしないと、基本的には上場ゴールと同じようなM&Aゴールがあり得ます。つまり「他者に売る時に企業価値がマックスになるように企業価値を増加させる。」、誤解を恐れずに言うと売った後は知らんと。それはそれで会社売却屋に徹するのはアリだとは思いますが、創業株主がエグジットゴールを隠しながらエグジットしたりすると、上場後の株主やM&Aした会社なんかがそんなはずじゃなかったということになるわけなんですよね。

 

 

つまり、株式を売却する創業株主と株式を買う側は利益相反するわけです。当たり前ですが。

 

 

M&Aの場合は買主はそんなこと百も承知なわけですが上場の場合の一般株主の場合なんかは必ずしもそうではないかもしれません。なので通常、株式上場前には厳格な審査や将来性や社会性が問われ、M&Aの前にはビジネスDD法務DD税務DDなど第三者の目でチェックが行われるわけではあります。

 

 

では、何故そもそも株式上場という制度が存在するのか?

 

 

 

上述の通り、新たな資金を調達するとか、会社の知名度や信用を上げるためですね基本的に。

 

 

しかしこれ、過去の遺物だと思うんです最近。昔々、インターネットもなく情報が偏っていて株主になってくれるような人を見つけることが困難な時代、会社の宣伝をするのに多くの方法が無かった時代の会社宣伝手法だと思うんです。

 

 

そう考えると、監査費用をはじめ、上場コストがどんどん増えるこの時代に、株式上場って「換金」以外にはたしてどこまで意義があるんだろう、と思ったりします。

 


つまり、かつて株式上場しないとアクセスできなかった新たな資金調達や会社の知名度信頼度向上は、今や、上場しなくとも実現可能。

 

 

例えば、メルカリなんて今や誰でも知ってるじゃないですか。上場なんかしなくても会社が急成長していて多額の資金がついていることは知ってる。UberもGrabもAirBnbもそう。

 


そう考えると、もうすでに上場しないと果たせないことってもう「換金」ぐらいしかないような気がするんです。

 

 

何が言いたいかというと、株式上場以外に、利益相反することなく創業株主の株式の換金性・流動性を高める制度が必要なんじゃないかと最近思うわけです。金商法の改正、、、なんですかねよく分かりませんが。。

 

 

そういう事業を手掛けるベンチャー企業がでてきてもいいような気がします。信託とか海外とか使ってできませんかね。。その答えがひょっとしたら株式型のクラウドファンディングなのか・・

 

 

ツメが甘くてすいませんがとりあえず今朝はそんなところで。

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