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シンガポール入門SINGAPORE INFO

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決算書の構成

公認会計士  萱場  玄

公認会計士  寺澤 拓磨

大森 裕之

 

基本的なシンガポールの法人の財務諸表は以下の項目から構成されます。

 

・取締役宣誓書 (Directors’ Statement)

取締役による、決算書が公正な視点で作成されている旨や負債の返済に問題がない旨が宣誓されています。この声明を公表した取締役全員の氏名が記載されます。また、取締役の株式の保有割合やストックオプションの有無、監査方針、監査免除の場合はその旨についても記載されます。宣誓書の最後に取締役2名以上(取締役が1名の場合は1名)の署名が必要です

 

・独立監査法人の監査報告書 (Independent auditor’s report)

独立監査法人の報告書は監査義務のある法人の場合は公表される決算書に添付されますが、監査免除の法人は作成不要です。独立の立場から財務諸表の監査を行った監査人が、財務諸表等の適正性に関する意見表明を行うために作成し、以下の内容から構成されます。

 

・監査の対象範囲

・決算書に関する取締役の責任

・監査人の責任

・監査意見

 

・財政状態計算書 (Statement of Financial Position)

財政状態計算書と訳され、貸借対照表に相応します。  シンガポール法人が親会社の場合は連結ベースの金額と単体の金額が記載されます。また、当期と前期の2期分記載しなければなりません。日本では区分の順序は流動性配列法と定められていますが、シンガポールは国際会計基準に準拠しているため固定性配列法の適用も認められています。

 

・純損益及び包括利益計算書 (Statement of Profit or Loss and Other Comprehensive Income)

純損益及び包括利益計算書と訳され、損益計算書に相応します。包括利益とは、ある企業の特定期間の財務諸表において認識された純資産の変動額のうち、当該企業の純資産に対する持分所有者との直接的な取引によらない部分をいいます。日本の損益計算書は特定の事業年度だけに臨時的に生じた収益や費用を特別利益や特別損益として認識することが認められていますが、シンガポール会計基準では特別損益項目の開示は認められていません。

 

・株主資本変動計算書 (Statement in Changes Equity)

株主持分変動計算書は日本でも決算書の構成の一部となっており、開示内容も日本と同様です。資本取引及び株主に帰属する勘定の増減を記載し、他の包括利益を含む持分のすべての項目の増減を表示しています。

 

・キャッシュフロー計算書 (Cash Flow Statement)

キャッシュフロー計算書は現金及び同等物(Cash and Cash Equivalents)の変動を記載します。シンガポールも日本同様に下記の3区分で開示されます。

 

・営業活動によるキャッシュ・フロー

・投資活動によるキャッシュ・フロー

・財務活動によるキャッシュ・フロー

 

・注記 (Notes to Financial Statements)

注記は会計方針の説明だけでなく、各勘定科目の残高説明も含みます。

 

上記から構成される決算書一式をを年次報告書(Annual Return)としてACRAに提出します。

 

 

(注)上記取り扱いは出稿時点のもので最新実務と異なる場合があります。最新の実務情報はシンガポール入門~最新実務編(オンライン)~にて提供しております。

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